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不正咬合の種類について解説します
歯並びと噛み合わせの種類について
歯並びや噛み合わせは、お口の健康や見た目に大きな影響を与えます。今回は、理想的な歯並びから様々な不正咬合の種類まで、詳しくご説明します。
正常咬合(理想的な歯並び・噛み合わせ)


正常咬合とは、歯並びと噛み合わせが機能的・審美的に良好な状態のことです。具体的には以下のような特徴があります。
- 上下の歯が互いにズレることなく、歯車のように噛み合う「1歯対2歯」の関係になっています
- 隣り合う歯と歯がピッタリと接触し、隙間がありません
- 奥歯で噛んだときに、上下の前歯の中心線(正中線)が一致しています
- 噛み合わせた時に上の前歯が下の前歯よりも2〜3mm前に出ており、2〜3mm被さっています
矯正治療では、この状態を治療のゴールと考え、歯列の配列を行います。
叢生(そうせい)- デコボコの歯並び

叢生とは、歯が捻じれたり、前後に重なったりしてデコボコに生えている状態です。
この状態では、歯が重なっている部分は歯磨きが困難になるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、口臭の原因となることもあります。
治療では、デコボコの量や口元の突出感などを判断基準として治療方針を決定します。
開咬(かいこう)- 噛み合わない歯並び

開咬とは、上下の歯を噛み合わせた時に上下の歯が噛み合わず隙間が開いている状態です。前歯の開咬と臼歯(奥歯)の開咬があり、開咬の原因を除去し適切な治療が必要になります。
多く見られる原因としては、舌突出癖(舌を歯に押し当てたり、歯よりも前に出る状態)や噛み合わせの状態により開咬になることがあります。
空隙歯列(くうげきしれつ)- すきっ歯

空隙歯列とは、歯と歯の間に隙間が空いている状態で、いわゆる「すきっ歯」のことです。
特に上の前歯の空隙は見た目のコンプレックスになることが多く、審美性の低下を招きます。また、食べ物が挟まりやすい、発音しづらいなどの機能的な問題が出ることもあります。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)- 出っ歯

上顎前突とは、上顎歯列が前方に突出している状態です。「出っ歯」とも呼ばれます。
この状態では以下のような問題が生じることがあります。
- 前歯で食べ物が噛みきれない
- 口が閉じにくく口呼吸になりやすい
- 側方の顔貌を見た時に上唇の突出が見られる
- 下唇には上顎前歯の圧痕が日常的についている人も多い
下顎前突(かがくぜんとつ)- 受け口

下顎前突とは、下顎歯列が前方に突出している状態です。「受け口」「しゃくれ」「反対咬合」とも呼ばれます。
遺伝的な要因と後天的な要因があり、成長期の習癖や歯列不正により下顎前突が悪化することもあります。これらにより下顎骨の左右非対称を生じることもあります。
お子様に下顎前突が見られる場合は、一度早めのご相談をお勧めします。
上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)- 口ゴボ

上下顎前突とは、上下の前歯または顎が前方に突き出している状態です。一般的に「口ゴボ」とも呼ばれます。
この状態では口が閉じにくく、無理に閉じると口元の筋肉が緊張し顎に梅干しのようなシワができる特徴があります。
口呼吸や口腔内の乾燥、発音障害など機能的な問題も引き起こしますが、矯正治療によって改善が可能で、顔貌を美しく整えることができます。
まとめ
歯並びや噛み合わせの問題は、見た目だけでなく機能面でも様々な影響を与えます。気になる症状がある場合は、お気軽に当医院にご相談ください。適切な診断と治療により、美しく機能的な歯並びを手に入れることができます。